はじめに

日本は四方を海に囲まれた島国であり、古くから港湾や河川を利用した水上交通が重要な役割を果たしてきました。特に明治時代以降の近代化に伴い、大型船舶の入港に対応するための港湾整備が急速に進められ、その中で浚渫工事は不可欠な技術として発展してきました。
浚渫工事の歴史は古く、その先駆けは江戸時代に行われた大阪の安治川の川ざらえとされています。しかし、本格的な浚渫工事は明治時代以降の近代化とともに発展し、1868年の神戸港開港を皮切りに西洋式の港湾整備が全国に広がる中で、技術や設備も大きく進化してきました。