産廃の種類と容器についての解説【汚泥】

産廃収集運搬の許可を取得しようとしているお客様へどうもこんにちは、行政書士の岩田です。
今回から本業である、産業廃棄物収集運搬業許可、通称“収運許可”の事を少しずつですが、お話しして行けたらと思います。

産廃には、有害な物とそうでないものがある。

産業廃棄物とは事業活動から出てきたゴミの事を指し、そのゴミによって特別な物か、そうでない物かに分かれ、特別な物は特別管理産業廃棄物として、厳重な管理の元に運搬をします。そしてそれ以外の物(産業廃棄物)も運ぶ時は、しっかりと飛散防止用のシートで有ったり、漏洩しない為の専用ドラム缶など管理をしっかりとした上で、運搬します。両方しっかり管理をしなければならないのは共通です。
特別管理産業廃棄物はまたの機会にお話しするとして、事業者様が一般的に運搬する産業廃棄物の種類毎の運搬方法などを説明致します。

今回のテーマは“汚泥”

“汚泥”如何にも産業廃棄物と言った感じの言葉ですね?
2021年~2022年JWセンターの電子マニフェストで把握された委託処理量は、産業廃棄物の中で2番目に多い、18.1%でした。それだけ事業活動の際にお目にかかるのが、汚泥だと思います。

中には、重金属や有毒性の物もあり、※特別管理産業廃棄物として取り扱われる物も有りますので、収集運搬には十分注意して下さい。

汚泥にはは、2種類の汚泥がある

汚泥は次の2種類に分類されます。

  1. 有機汚泥
  2. 無機汚泥
有機汚泥

この有機汚泥とは、下水処理や食品工場などから排出される有機汚濁されたものです。

  • 製紙スラッジ(再生紙を精製する際に出る残りカス)
  • 下水汚泥(排水処理や下水処理の各過程で、沈殿またはろ過等により取り除かれる泥状の物質)
  • ビルピット汚泥(ビルの地下層にある一時的に排水を貯留する廃水槽※し尿の混入している物を除く)
  • 洗毛汚泥
  • 消化汚泥(余剰汚泥)
  • 糊かす
  • うるしかす
無機汚泥

もう一つは無機汚泥と呼ばれ、土木工事現場や金属工場、金属成分を含んだ排水を処理する施設など、無機質なものを含む汚泥です。無機性の汚泥は種類が多すぎるので、簡単に説明致しますと

  1. 浄水場沈殿汚泥
  2. 赤泥
  3. 炭酸カルシウムかす

などがあります。もちろんこの中に、建設汚泥も入っております。

 

汚泥の処理方法など

汚泥の処理方法としては、最終処分場に運搬して殆どが埋没処理です。
ただそれだけを埋め立てると、当然ですが土地がゆるゆるの土地になってしまうので、
その前処理として、「焼却」「乾燥」「脱水」の工程を経て水分を抜き、減量する所から始まります。
汚泥にも油分も含まれるものがあり、遠心分離機などで分離する事により再利用したり、微生物の働きで発酵させその発酵ガスを利用してエネルギーに変えたり、無害化して溶解スラグにして、建築資材として活用されたりと、様々な方法で少しでも無駄の無い様な利用法で減量&資源化される様です。

 

汚泥の運搬方法

画像は蓋が有りませんが、基本は蓋つきのドラム缶(オープンドラム)

純粋な汚泥なら蓋つきオープンドラム(すいません画像は蓋が無いのですが、蓋つきオープンドラムの事を指します)
※アスファルト工事の際、カッターを入れた時に出る泥状の物『通称カッター汚泥』は、自治体によって考え方が違うので、東京都などは汚泥扱いとしてオープンドラム、違う自治体では、汚泥+廃アルカリとして加えて下さいとなっていたりすると、ケミカルドラムをご用意して頂く場合があります。
容器は予めご用意して頂く形になるので、収集運搬を予定する際は良く注意して頂きたいと思います。

その他にも、車両:水密仕様ダンプや密閉コンテナ車などで、運搬可能です。

最後に

汚泥を運搬する際には、上記の容器に入れて運搬しなければなりません。
でもその前に、産業廃棄物収集運搬業許可をお持ちの方しか、運搬をする事が出来ないので、運搬しようとお悩みの事業者様、弊所にお気軽にご相談下さい!取得と言えども、大変な事務手続きが必要なので、弊所は申請代行も承っております。

 

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