見出し

皆さんこんにちは。今回は自動車リサイクル法のフロン回収業を解説したいと思います。

行政書士:岩田雅紀
『産廃業許可の専門行政書士』行政書士岩田雅紀事務所代表
資格:行政書士 天井クレーン 車両系建設機械 etc
目次
使用済み自動車等の流れ
- リサイクル料金等の流れ
- 自動車リサイクル法と廃棄物処理法との関係
- 自動車リサイクル法とフロン排出抑制法との関係
- フロン類回収業者の登録
- 自動車リサイクルシステムへの登録
- 標識の掲示
- まとめ
使用済み自動車等の流れ

東京都環境局パンフレットより
使用済み自動車の定義を説明すると長くなるので割愛しますが、主に新車又は中古車自動車の所有者が、使用済み自動車として引取依頼が発生した時、使用済み自動車として適正処理がされます。大きく4つの流れにそって処理が行われます。
- 引取業者による引取
- フロン類回収業者によるフロン抜取り
- 解体業者によって自動車解体
- 破砕業者によって自動車の破砕
この流れが全て終わりますと、自動車が廃プラスチックや鉄くずに処理されて、再資源化やごみ処理が行われます。
自動車リサイクル法と言うだけあって、殆どの部品やボディが再資源化される仕組みとなっております。その4つの流れの中で部品やフロンガス、エアバッグなど適正に管理する為に自動車リサイクルシステムに報告することが義務化されております。
リサイクル料金等の流れ

HP自動車リサイクルシステムより
新車購入時、のちの使用済み自動車に備えて、リサイクル処理に必要なリサイクル料を支払います。その車を中古車として売却した際に自動車販売先からリサイクル料金の返金があり、新しく中古車を購入した所有者がリサイクル料を支払います。最終オーナーがリサイクル料金を負担するシステムとなっています。
自動車リサイクル法と廃棄物処理法との関係

自動車リサイクル法は廃棄物処理法の特例として、自動車リサイクル法の運用がされています。二つの法律の明確化として使用済自動車の処理については、自動車リサイクル法に別段の定めがある場合を除き、廃棄物処理法を適用するものとしています。
この背景に年間500万台と言われる使用済み自動車が、従来、解体業者や破砕業者において取引されていました。他方、最終処分場の逼迫した現状があり、使用済自動車から生じるシュレッダーダストを低減する必要性が高まっていました。また、最終処分費の高騰、鉄スクラップ価格の低迷により、使用済自動車の逆有償化がこの数年で顕著になり、不法投棄・不適正処理の懸念も生じています。このことから、自動車製造業者を中心に、しっかりとした役割分担を義務付けることで適正処理を図る為、自動車リサイクル法が誕生しました。
自動車リサイクル法とフロン排出抑制法との関係

平成17年1月1日以降は、フロン排出抑制法の第二種特定製品(自動車製造業者等及び指定再資源化機関)からのフロン類の回収は、自動車リサイクル法の枠組の中で実施されています。
登録要件や登録業者の行為義務等については、原則フロン排出抑制法の仕組みに準じています。
ただし、平成16年12月31日以前に引き取られた第二種特定製品のフロン類については、(旧)フロン回収破壊法に従う必要があります。
フロン類回収業者の登録

今回のテーマである「フロン類回収業者」についてご説明致します。
使用済自動車の再資源化等に関する法律
(フロン類回収業者の回収義務)
第十二条 フロン類回収業者は、使用済自動車を引き取ったときは、主務省令で定めるフロン類の回収に関する基準に従い、当該使用済自動車に搭載されている特定エアコンディショナーからフロン類を回収しなければならない。
(フロン類回収業者の登録)
第五十三条 フロン類回収業を行おうとする者は、当該業を行おうとする事業所の所在地を管轄する都道府県知事の登録を受けなければならない。
この様に都道府県知事の登録を受けて、回収業者としてフロン類を回収することが出来ます。
フロン類を回収した使用済み自動車は、解体業者(許可業者)に引き渡します。
フロン類回収業者の役割
1、使用済自動車の引取と引取報告の実施
- 引取業者から使用済自動車の引取りを求められたときは、他のゴミの混入等の正当な理由がある場合を除 き、使用済自動車を引き取る必要があります。
- 使用済自動車を引き取ったときは、車台番号を確認して、電子マニフェストシステムによりすみやかに情報管 理センターに引取報告を行う必要があります。
2、基準に従ったフロン類の回収
- フロン類を回収するときは、回収基準(2-3 ページ)に従う必要があります。
- フロン類を回収したときは、その都度電子マニフェストシステムの画面上で車台ごとに自動車メーカー等に引き 渡すものか再利用するものかを選択する。
3、フロン類の引渡しと引渡報告の実施
- 回収したフロン類は、再利用する場合を除き、自動車メーカー等が定める「引取基準(性状・荷姿・引渡方 法)」に従って、自動車メーカー等が指定する指定引取場所に引き渡す必要があります。
- ボンベの運搬についてはフロン類運搬基準に従うことが必要ですが、フロン類回収業者の業 務負荷を軽減するため、指定着払い方式を用意しておりますのでご利用ください。
- ボンベを自動車メーカー等に引き渡したときは、電子マニフェストシステムによりすみやかに情報管理センターに 引渡報告を行う必要があります。 なお、フロン類の引渡報告を前提として、自動車メーカー等からフロン類回収料金が支払われます。
4、使用済自動車の引渡しと引渡し報告の実施
- フロン類を回収した後、使用済自動車を都道府県知事または保健所設置市の市長の許可を受けた解体業 者に引き渡す必要があります。
- 使用済自動車を引き渡したときは、電子マニフェストシステムによりすみやかに情報管理センターに引渡報告を 行う必要があります。
5,フロン類年次報告の実施
毎年度終了後 1 ヶ月以内(4月末まで)に、事業所ごとに前年度の自動車メーカー等への引渡量、再利用 量、保管量につき、電子マニフェストシステムにより年次報告を行う必要があります。
対象となるフロン類

自動車リサイクルシステムより
回収対象となるカーエアコンに使用されているフロン類の種別は、CFC と HFC の 2 つに分類されます。
資格等
フロンガスの充填を行うのに資格等は必要ありませんが、回収をするには民間資格等が必要になります。
- 第一種 冷媒フロン類取扱技術者(日設連)
- 第二種 冷媒フロン類取扱技術者(JRECO)
- RRC 冷媒回収技術者(RRC)
- 自動車リサイクル士(JAERA)
登録方法
各都道府県の所在に応じた事務所へ登録を行います。東京都を例に23区・島しょ地域は、東京都庁にある東京都環境局・資源循環推進部産業廃棄物対策課・審査担当自動車リサイクル担当に登録申請書類を提出します。23区外は多摩環境事務所廃棄物対策課・審査担当に提出します。それぞれ都道府県によって、登録申請先が違いますので、ご注意下さい。
申請書類
※各都道府県によって提出書類が違うので、ご注意下さい。
東京都の場合は、
- 引取業者登録・登録更新の申請書
- 履歴事項全部証明書(法人)
- 申請者の住民票(個人)
- 実際に引取車両の確認を行う事業所の名称及び所在地を確認できる公的機 関等が確認している下記いずれかの書類のコピー
・陸運局指定工場の認定書、認証書又は整備主任者届出書
・環境確保条例関係で名称及び所在地が記載されている書類
・公益団体等の指定書(名称及び所在地が記載されているもの)
・電気、ガス、固定電話等の最新の請求書又は領収書等(特例) ※事業所が複数ある場合は事業所ごとに
必要になります。 - フロン類回収設備の所有権又は使用権原を証する書類のコピー(例)購入契約書、納品書、領収書、購入証明書、借用契約書
- フロン類回収設備の種類及び能力を証する書類のコピー (例)取扱説明書、仕様書、カタログ
- フロン類及びフロン類の回収方法について十分な知見を有することを証する 下記いずれかの資格者の資格証等のコピー
- 冷媒回収推進・技術センター(RRC)が認定した冷媒回収技術者
- 高圧ガス製造保安責任者(冷凍機械)
- 冷凍空気調和機器施工技術士
- フロン類等回収・処理推進協議会等が実施する技術修了者
- 1~3級自動車整備士(シャシは除く。)
- その他 自動車・エアコン整備、フロン類回収業務の経験を有する者 (関係業界団体等の証明書等を添付)
- 誓約書
- 別紙役員一覧表(法人)
- 申請者本人を確認する書類として下記いずれかの書類(原本)(法人)
・法人の印鑑証明書
・現在有効な引取業者登録通知書
※申請者が個人の場合は、住民票をもって本人確認書類となります。
申請書類
※各都道府県によって申請手数料が違いがあります。
- 東京都:新規申請6,100円、更新申請4,200円
- 神奈川県:新規・更新ともに4,000円(神奈川県収入証紙)
- 埼玉県:新規申請5,500円、更新申請4,000円
- 仙台市:新規申請4,400円、更新申請4,400円
- 名古屋市:新規申請5,000円、更新申請4,000円
- 大阪市:新規申請6,000円、更新申請4,000円
自動車リサイクルシステムへの登録

フロン類回収業者になられる方は登録申請と合わせて、自動車リサイクルシステムへ登録をします。
使用済み自動車は、自動車リサイクルシステムでリサイクル料金や電子マニフェストで管理されています。自動車の最終所有者も閲覧できるシステムとなっています。
標識の掲示

フロン類回収業の場合
使用済自動車の再資源化等に関する法律(以下「自動車リサイクル法」という)の登録・許可を受け た事業者は、事業所に標識を掲示する義務があります。20㎝×20㎝以上で、必要事項を明記して掲示しましょう。
まとめ

自動車リサイクル法引取業について、簡単ではありますが解説しました。主に引取しながらフロンを回収し、解体まで(破砕は大型設備になるため多くはない)一括で業としている事業者様が多いので、合わせて登録や解体業の許可申請になると思います。実際に自治体に登録するにも、手間がかかる登録ではあるので、もし大変だと感じたら、迷わず書類作成のプロにご相談下さい。特に弊所は産廃施設や自動車解体施設に詳しい知見が有りますので、お勧めです。
自動車リサイクルフロン類回収業に関するお問合せはこちら