茨城県スクラップヤード申請のお手伝いをします!

茨城県でスクラップ工場の経営をされている皆様、初めまして行政書士の岩田です。

茨城県再生資源物の屋外保管の適正化に関する条例について説明を交えつつ、届出までの流れや取得方法など、分かり易く解説して行きたいと思います。どうぞ最後まで宜しくお願い致します!

【この記事を監修】
行政書士:岩田雅紀
『産廃業許可の専門行政書士』行政書士岩田雅紀事務所代表
資格:行政書士 天井クレーン 車両系建設機械 etc

ご挨拶

初めまして、産廃業関係を専門としている行政書士岩田です。このページをご覧頂き有難うございます。本日は茨城県再生資源物の屋外保管の適正化に関する条例の申請に関する疑問を、元スクラップ工場出身の弊所行政書士が、出来る限り分かり易く説明をして行きたいと思います。最後まで読んで頂けたら幸いです。それでは1つずつ進めて行きましょう!

目次

  1. 茨城県再生資源物の屋外保管の適正化に関する条例とは?
  2. 許可制の導入
  3. 屋外保管事業場の設置に係る事前審査(新規の場合)
  4. 住民説明会の開催(新規の場合)
  5. 欠格事由
  6. 申請手数料
  7. 既存業者の屋外保管事業場の届出
  8. その他変更許可
  9. まとめ

 

茨城県再生資源物の屋外保管の適正化に関する条例とは?

以前から資源の有効活用の観点から、プラスチック材や鉄スクラップ品のリサイクルの推進はされて来ましたが、茨城県内では収集した金属スクラップ、使用済みプラスチック等を屋外において保管し、又保管に伴い破砕等をする事業場(いわゆる金属スクラップヤード等)が増加傾向にあります。その一部では、異常な高積みなどによる不適正な保管による崩落の危険、火災の発生、騒音などが発生しています。もともと金属スクラップヤードの事業運営を直接規制する法令等が無いため、茨城県内での事業実態を把握することが困難でありました。

こうした状況を鑑み、県民の生活上の安全を確保するとともに、生活環境の保全上の支障の防止を図るべく、茨城県再生資源物の屋外保管の適正化に関する条例を制定し、令和6年4月1日をもって、施行となりました。

許可制の導入

敷地面積が100㎡を超える屋外保管事業場の設置について、事業場ごとに知事の許可(5年更新)取得を義務付けることになりました。そして、再生資源物(リサイクル品)として収集された金属、プラスチック、ゴム、ガラス、コンクリート、陶磁器、木材を原材料とするもの(分解、破砕、圧縮等の処理がされたものを含む。)又はこれらの混合物(廃棄物及び有害使用済機器を除く)が対象の保管物となっております。

保管基準等

  •  屋外保管事業場の周囲に、外部から保管の状況を確認できる構造の囲いを設置する こと。
  • 保管物の荷重が囲いに直接かかる場合には、囲いが構造耐力上安全であるとともに、 保管の高さを囲いの上端より50cm 以上低くすること。
  • 容器を用いずに屋外保管する場合の高さは、「勾配比1:2」又は5mのいずれか低 い方にすること。
  • 保管に伴い生じた汚水の飛散、流出、地下浸透の防止、及び騒音、振動、悪臭の防止 のために必要な措置を講じること。
  • 電池、潤滑油その他の火災の発生又は延焼のおそれのあるものは、適切に回収し処理 すること。

行政処分

  •  事業者等からの報告徴収、事業場等への立入検査
  • 保管基準不適合や違反行為に対する改善勧告
  • 勧告に従わない場合には改善命令
  • 事業場の全部又は一部の使用停止、許可の取消し

罰則(主なもの)

 2年以下の懲役又は100万円以下の罰金

  • 屋外保管事業場の無許可設置
  • 屋外保管事業者の命令違反等

屋外保管事業場の設置に係る事前審査(新規の場合)

屋外保管場を申請する際に、まず事前審査県庁や各市町村と行います。屋外保管事業場の設置許可に係る事務の適 正かつ円滑な執行を図るとともに、もって再生資源物の屋外保管の適正化を推進し、 県民の安全及び生活環境の保全を図ることを目的とされております。

事前審査の内容として、

  1. 屋外保管事業場の構造及び設備等に関する事項
  2. 屋外保管事業場における災害の防止及び生活環境の保全に関する事
  3. 屋外保管事業場を設置する土地の使用権原に関する事項
  4. 周辺住民に対する説明会の予定や説明内容に関する事項
  5. 屋外保管事業場周辺の生活環境の保全に関する事項
  6. 地滑り又は土砂崩れ等の災害の発生防止に関する事項
  7. 屋外保管事業場周辺の土地利用計画との整合に関する事項
  8. 他法令の手続に関する事項 
  9. その他知事が必要と認める事項

住民説明会の開催(新規の場合)

新規申請をする場合、事前審査の過程の中で、周辺住民に対する説明会を行わなければなりません。県はもし協議内容通りに住民説明会を実施したと認められないときは、速やかにその旨及びその理由を事業者に通知するとともに、再度住民説明会の開催を実施するよう促す支持を出します。

欠格事由

この欠格事由に該当する場合は、他の要件が全て満たされている場合でも許可を受けることが出来ませんので、ご注意下さい。

  •  心身の故障によりその業務を適切に行うことができない者として規則で定めるもの
  • 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者 
  • 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日か ら5年を経過しない者
  • 浄化槽法(昭和 58 年法律第 43 号)、この条例若しくは廃棄物適正化条例その他生活 環境の保全を目的とする法令で規則で定めるもの若しくはこれらの法令若しくは条例に基 づく処分若しくは暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第 77 号。 第 32 条の3第7項及び第 32 条の 11 第1項を除く。)の規定に違反し、又は刑法(明治 40 年法律第 45 号)第 204 条、第 206 条、第 208 条、第 208 条の2、第 222 条若しくは第 247 条の罪若しくは暴力行為等処罰ニ関スル法律(大正 15 年法律第 60 号)の罪を犯し、罰金 の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から5年を経 過しない者 
  • 法第7条の4第1項(第4号に係る部分を除く。)若しくは法第 14 条の3の2第1項(第 4号に係る部分を除く。)(法第 14 条の6において読み替えて準用する場合を含む。)又は 浄化槽法第 41 条第2項の規定により許可を取り消され、その取消しの日から5年を経過し ない者(当該許可を取り消された者が法人である場合(法第7条の4第1項第3号又は法 第 14 条の3の2第1項第3号(法第 14 条の6において準用する場合を含む。)に該当する ことにより許可が取り消された場合を除く。)においては、当該取消しの処分に係る行政手 続法(平成5年法律第 88 号)第 15 条の規定による通知があった日前 60 日以内に当該法人 の役員(業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者をいい、相談役、顧 問その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、法人に対し業務を執行する社員、取 締役、執行役又はこれらに準ずる者と同等以上の支配力を有するものと認められる者を含 む。以下この号において同じ。)であった者で当該取消しの日から5年を経過しないものを 含む。) 
  • 法第7条の4第1項若しくは法第 14 条の3の2第1項(法第 14 条の6において読み替 えて準用する場合を含む。)又は浄化槽法第 41 条第2項の規定による許可の取消しの処分 に係る行政手続法第 15 条の規定による通知があった日から当該処分をする日又は処分を しないことを決定する日までの間に法第7条の2第3項(法第 14 条の2第3項及び法第 14 条の5第3項において読み替えて準用する場合を含む。キにおいて同じ。)の規定によ る一般廃棄物若しくは産業廃棄物の収集若しくは運搬若しくは処分(再生することを含む。 キにおいて同じ。)の事業のいずれかの事業の全部の廃止の届出又は浄化槽法第 38 条第5 号に該当する旨の同条の規定による届出をした者(当該事業の廃止について相当の理由が ある者を除く。)で、当該届出の日から5年を経過しないもの
  •  前項目に規定する期間内に法第7条の2第3項の規定による一般廃棄物若しくは産業廃棄物 の収集若しくは運搬若しくは処分の事業のいずれかの事業の全部の廃止の届出又は浄化槽 法第 38 条第5号に該当する旨の同条の規定による届出があった場合において、カの通知の 日前 60 日以内に当該届出に係る法人(当該事業の廃止について相当の理由がある法人を除 く。)の役員若しくは規則で定める使用人であった者又は当該届出に係る個人(当該事業の 廃止について相当の理由がある者を除く。)の規則で定める使用人であった者で、当該届出 の日から5年を経過しないもの 
  • 第 12 条又は廃棄物適正化条例第 18 条第1項若しくは第2項の規定により許可(廃棄物 適正化条例第2条第2項第2号に掲げる特定小型焼却施設に係るものを除く。ケにおいて 同じ。)を取り消され、その取消しの日から5年を経過しない者(当該許可を取り消された 者が法人である場合(第 12 条第1項第1号(第7条第1項第2号ス及びセ(同号オ及びク に係るものに限る。)に係るものに限る。)に該当することにより許可が取り消されたとき を除く。)においては、当該取消しの処分に係る茨城県行政手続条例(平成7年茨城県条例 第5号)第 15 条の規定による通知があった日前 60 日以内に当該法人の役員であった者で 当該取消しの日から5年を経過しないものを含む。)
  • 第 12 条又は廃棄物適正化条例第 18 条第1項若しくは第2項の規定による許可の取消し の処分に係る茨城県行政手続条例第 15 条の規定による通知があった日から当該処分をす る日又は処分をしないことを決定する日までの間に第 10 条第2項又は廃棄物適正化条例 第 14 条第3項の規定による全部の廃止の届出(廃棄物適正化条例第2条第2項第2号に掲 げる特定小型焼却施設に係るものを除く。コにおいて同じ。)をした者(当該廃止について 相当の理由がある者を除く。)で、当該届出の日から5年を経過しないもの
  • 前項目に規定する期間内に第 10 条第2項又は廃棄物適正化条例第 14 条第3項の規定による 全部の廃止の届出があった場合において、ケの通知の日前 60 日以内に当該届出に係る法人 (当該廃止について相当の理由がある法人を除く。)の役員若しくは規則で定める使用人で あった者又は当該届出に係る個人(当該廃止について相当の理由がある者を除く。)の規則 で定める使用人であった者で、当該届出の日から5年を経過しないもの サ その屋外保管に関し不正又は不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の 理由がある者
  • 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条第6号に規定する暴力団員(以 下この号において「暴力団員」という。)又は暴力団員でなくなった日から5年を経過しな い者(以下この号において「暴力団員等」という。)
  • 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人(法定代理人 が法人であるときは、その役員を含む。)がアからシまでのいずれかに該当するもの セ 法人でその役員又は規則で定める使用人のうちにアからシまでのいずれかに該当する者 のあるもの
  • 個人で規則で定める使用人のうちにアからシまでのいずれかに該当する者のあるもの
  • 暴力団員等がその事業活動を支配する者

申請手数料

屋外保管事業場設置の許可の申請手数料

※この許可は5年毎に更新を受けなければなりません。

屋外保管事業場設置許可申請手数料 57,000円
屋外保管事業場設置許可更新申請手数料 48,000円
屋外保管事業場設置変更許可申請手数料 44,000円
屋外保管事業場譲受け又は借受け許可申請手数料 32,000円
屋外保管事業場設置法人合併等認可申請手数料 32,000円

既存業者の屋外保管事業場の届出

茨城県再生資源物の屋外保管の適正化に関する条例が令和6年4月1日から施行され、金 属スクラップ等の再生資源物を屋外保管する屋外保管事業場(敷地面積が100 ㎡を超えるも の)を設置する場合には、県知事の許可が必要となりますが、 施行日以前に既に再生資源物の屋外保管事業場を設置している場合、施行日から 6か月以内(令和6年9月末まで)に既存屋外保管事業場届出書(以下「届出書」という。) により届け出ることにより、許可を受けたとみなす規定が設けられています。 添付書類は以下になります。

  • 既存屋外保管事業場届出書
  • 当該屋外保管事業場の位置が分かる見取図(縮尺1/3000 程度)
  • 屋外保管事業場の敷地の登記事項証明書及び不動産登記法第 14 条第1項に規定する 地図又は同条第4項に規定する地図に準ずる図面の写し
  • 届出者が屋外保管事業場の敷地の所有権を有しない場合には、当該土地を使用する権 利を有することを証する書面(賃借契約書等) 
  • 届出者が法人の場合は、定款又は寄附行為及び登記事項証明書
  • 届出者が個人の場合は、住民票の写し(本籍地記載のもの)及び条例第7条第1項第 2号アに該当しないことを証する書類(成年被後見人及び被保佐人で無いことの証明(登 記事項証明書)など) 
  • 届出者が欠格事由に該当しない者であることを誓約する 書面 
  • 届出者が未成年者の場合は、その法定代理人の住民票の写し(本籍地記載のもの)及 び条例第7条第1項第2号アに該当しないことを証する書類
  • 届出者が法人の場合は、役員の住民票の写し(本籍地記載のもの)及び条例第7条第 1項第2号アに該当しないことを証する書類
  • 届出者が法人である場合で、発行済株式総数の100 分の5以上の株式を有する株主又 は出資の額の100 分の5以上の額に相当する出資をしている者があるときは、これらの 者の住民票の写し(本籍地記載のもの)及び欠格事由に該当しないこ とを証する書類(これらの者が法人である場合には、登記事項証明書)
  • 届出者に第11 条に規定する使用人がある場合には、その者の住民票の写し(本籍地記 載のもの)及び条例第7条第1項第2号アに該当しないことを証する書類
  • 届出日時点で保管している再生資源物及びその数量を記載した記録の写し
  • 条例施行日(令和6年4月1日)以前に当該屋外保管事業場が存在していたことを証 明するもの(屋外保管事業場設置に係る工事記録、再生資源物の取引記録、撮影日時が 条例施行日以前であることが分かる屋外保管事業場を写した写真など)

その他変更許可

許可を受けた屋外保管事業場設置者は、設置場所や面積、保管する再生資源物、又はその保管量や保管場所の高さなど計画を変更する場合は、軽微な変更を除き、県知事の許可を受けなければなりません。

まとめ

茨城県における再生資源の屋外保管(金属スクラップヤード等)の規制について、いかがだったでしょうか?まとめとして、

  1. 新規事業者は許可が必要
  2. 既存事業者は令和6年9月までに届出が必要
  3. 各種申請書類が非常に難しい内容

行政書士岩田雅紀事務所は、大手スクラップ工場に30年勤続していた実績は、唯一の存在だと思います。その最大の強み(鉄スクラップ等を熟知している)を申請者の皆様と共有して、この煩雑な許可申請をクリアして行きたいと思います。

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