エコアクション21を取得しよう!

みなさんこんにちは。今回はエコアクション21について、解説したいと思います。どうぞ最後までよろしくお願い致します。

【この記事を監修】
行政書士:岩田雅紀
『産廃業許可の専門行政書士』行政書士岩田雅紀事務所代表
資格:行政書士 天井クレーン 車両系建設機械 etc

目次

  • エコアクション21ってなに?
  • エコアクション21を取組むメリット
  • エコアクション21のデメリット
  • エコアクション21、どうやって取組む?
  • エコアクション21の費用
  • エコアクション21を行政書士に頼むメリット

エコアクション21とは

1996年に、環境省が『環境経営』を促進するために、『エコアクション21(環境活動評価プログラム)』を策定いたしました。そこから2004年に、第三者認証・登録制度が整い『エコアクション21ガイドライン(2004年度版)』が公表されたました。
その後、2度の改訂を行い『エコアクション21ガイドライン(2017年度版)』が現在公表されています。

そもそも環境問題は、公害の修復から始まり、資源の削減からリサイクル、再生エネルギーへの転換など施策が実施されて来ました。近年では環境問題の解決には、人権問題・働きがいなど、社会的要素を含めた総合的な見地からの活動も実施されるようになってきました。

持続可能な開発目標』Sustainable Development Goals=SDGs

最近ではよく耳にする言葉として定着していますが、SDGsは2016年から2030年までの国際目標として17項目の目標を定義しています。
この様に環境施策だけに留まらず、SDGsに示されるような”総合的な観点からの環境施策”を実施することが重要となってきます。

一方経営を取り巻く環境も大きく変わり、企業も”作るだけの会社”から”社会的役割”を担った経営が要求さてるようになってきました。もちろんその中にSDGsの様な考え方も、意識して取り組まれるようになって来ています。エコアクション21は環境マネジメントシステムですが、当初から『環境経営システム』として位置づけられております。社会的ニーズに対応した企業像に近づき、それを発信して社会的信頼を勝ち取る、これが企業価値の向上に繋がります。

企業様におかれまして、エコアクション21を導入運用することで、企業価値の向上を実現して頂ければと思います。

エコアクション21を取組むメリット

事業活動の向上や効率化など、経営に有利な展開が可能になるうえ、環境への取組をアピールすることで、企業の透明性、社会的信頼性の確保が出来ます。

経営力向上や組織の活性化(組織の元気化)

「経営における課題とチャンスの明確化」を実施することにより、経営と相関性を持たせることが可能になります。経営理念が「表」の指標だとすると、環境経営方針は「裏」の指標として評価を行い、業務活動の価値の拡大を目指せます。

組織経営と環境活動の相関関係
組織経営(表) ⇔ 環境活動(裏)
柄企業理念・経営方針(表) ⇔ 環境経営方針(裏)

取組項目が明確なので、効果的・効率的に活動が可能

エコアクション21は、企業の実務負荷の軽減に配慮し、必ず取り組むべき項目と活動を明確化しています。

環境負荷項目と取組活動の相関関係
二酸化炭素排出量 ⇔ 省エネルギー
廃棄物排出量 ⇔ 廃棄物の削減

水使用量 ⇔ 節水

利害関係者の要望に対応できる

エコアクション21を通じて、自社の環境対応を実施・情報発信することで、取引先の要求に応え、顧客に対して配慮を行っていることを伝える事が出来ます。それぞれ利害関係に配慮する考えが、組織経営における一つの作法として、供給者を巻き込むサプライチェーン全体の環境配慮を促す事に繋がります。

自らの取組みを情報発信

エコアクション21には、『環境経営レポート』の作成、公表がルールとしてあります。
コミュニケーションツールとしても活用でき、上記3⃣の対応をするとともに、営業用の促進ツールとして、様々な活用が可能です。

第三者認証による社会的信頼性の確保

エコアクション21は、第三者機関による認証・登録を行う仕組みです。第三者機関とは環境省による適合確認を受けた「エコアクション21中央事務局」です。
エコアクション21の承認を取得することで、以下のような経営に役立つメリットを享受できます。

  1. 廃棄物処理法に基づく「優良廃棄処理業者認定制度」
  2. 「食品リサイクル優良事業者」の認証・登録
  3. 自治体の入札での加点項目としての活用
  4. 金融機関からの低利融資制度の活用が可能

優良産業廃棄処理業者認定制度というものがあり、通常の許可基準より厳しい基準をクリアすることにより、優良な廃棄物処理業者として都道府県・政令市が認定する制度で、その要件の1つに、エコアクション21の認証が要件となっています。次に、食品リサイクル優良事業者は環境省と農林水産省が共同で策定した「エコアクション21食品関連事業者向けガイドライン」の認証・登録をすることで、エコアクション21ロゴマークを使用することが出来ます。また建設業許可をお持ちの会社さんが、入札をする際の加点項目としても活用できますし、金融機関からの低金利での融資制度を利用出来るなど、様々なメリットを享受できます。

構築支援にかかる経費の一部助成

エコアクション21の構築支援や登録・認証にかかる費用について、助成金を出して支援する自治体もあります。助成金の詳しい内容はエコアクション21中央事務局のウェブサイトに掲載されていますが、お近くの自治体にお問合せ下さい。

エコアクション21を取得するデメリット

取得までに時間がかかる

エコアクション21を取得するには、スタートから環境経営システムを構築して行くのに、どうしても時間がかかります。少人数の企業様でも8か月~1年近くかかるのが、デメリットとなります。

データ収集や書類作成の労力

種々の環境データを長い時間かけて収集し、PDCAサイクル(P=plan D=do C=action A=act 計画→実行→確認→改善)をしながら、それを環境レポートにまとめ、公表する作業があります。エコアクション21は主に中小企業様が取り組まれる事が多いので、そういった専門部署もない中での作業は、骨が折れる作業ではあると思います。

エコアクション21の取組み方

エコアクション21ガイドラインでは、14の要求事項を定めています。

  1. 取組の対象組織・活動の明確化
  2. 代表者による経営における課題とチャンスの明確化
  3. 環境経営方針の策定
  4. 環境への負荷と環境への取組状況の把握及び評価
  5. 環境関連法規などの取りまとめ
  6. 環境経営目標及び環境経営計画の策定
  7. 実施体制の構築
  8. 教育・訓練の実施
  9. 環境コミュニケーションの実施
  10. 実施及び運用
  11. 環境上の緊急事態への準備及び対応
  12. 文章類の作成・管理
  13. 取組状況の確認・評価、並びに問題の是正及び予防
  14. 環境経営レポートの作成

この14の項目は計画の策定(Plan)計画の実施(Do)取組状況の確認及び評価(Check)体の評価と見直し(Act)の4つの段階に区分されています。
ガイドラインとは、環境省が定めた「要求事項」とエコアクション21中央事務局が定めた「解釈」からなっています。このガイドラインに沿ってPDCAサイクルを行い、環境経営レポートの作成で一つの完成へと繋がって行きます。

エコアクション21にかかる費用

エコアクション21の認証・登録費用及び審査費用は中央事務局のウェブサイトに明確化されており(エコアクション21 中央事務局 )組織の規模や業種によって費用が区分されています。1年目は審査費用+登録費用、2年目は中間審査費用、3年目は更新審査費用+更新費用と言うふうに、更新型となっております。

【図表1】製造業、建設業、修理工場、廃棄物、再生資源の収集運搬・中間処理・処分業等、環境負荷が比較的大きいと考えられる事業所における審査登録費用 =万円

1 従業員数
(構成員数)

1年目 2年目 3年目 4年目  
登録審査費用+
登録費用
中間審査費用 更新審査費用+
更新費用
中間審査費用 以降
10人以下 10+5=15

10

10+5=15 5 更新審査・
中間審査の
繰り返し
11人~
30人以下
10+10=20 10 10+10=20 5
31人~
60人以下
12.5+10=22.5 10 10+10=20 7.5

61人~
100人以下

15+10=25

12.5 12.5+10=22.5 7.5
101人~
300人以下
≧17.5+10≧27.5 ≧15 ≧15+10≧25 ≧10
301人~
500人以下
≧17.5+15≧32.5 ≧15 ≧15+15≧30 ≧10
501人以上
1,000人以下
≧20+20≧40 ≧17.5 ≧17.5+20≧37.5 ≧15
1,001人以上 ≧20+30≧50 ≧17.5 ≧17.5+30≧47.5 ≧15

【図表2】サービス業、流通業、事務所等、比較的環境負荷が少ないと考えられる事業所における審査登録費用 =万円
 

 従業員数
(構成員数)

1年目 2年目 3年目 4年目  
登録審査費用+
登録費用
中間審査費用 更新審査費用+
更新費用
中間審査費用 以降
10人以下 10+5=15 10 10+5=15 5 更新審査・
中間審査の
繰り返し
11人~
30人以下
10+10=20 10 10+10=20 5
31人~
60人以下
10+10=20 10 10+10=20 5

61人~
100人以下

12.5+10=22.5

10 10+10=20 5
101人~
300人以下
≧15+10≧25 ≧12.5 ≧12.5+10≧22.5 ≧7.5
301人~
500人以下
≧15-15≧30 ≧12.5 ≧12.5+15≧32.5 ≧7.5
501人以上
1,000人以下
≧20+20≧40 ≧15 ≧15+20≧35 ≧10
1,001人以上 ≧20+30≧50 ≧15 ≧15+30≧45 ≧10

※中央事務局・地方事務局が全て非営利法人で運営されていることが、安く統一されている1つの理由です。

エコアクション21を行政書士に頼むメリット

エコアクション21認証までの一連の流れを行政書士に依頼することのメリットは、

  1. 専門的知識の共有
  2. 書類作成の不便さ解消
  3. コンサルティングを行いながらPDCAサイクルの推進
  4. 身元不明なコンサルティング会社に依頼するより、行政書士と言う国家資格者なので、身元がはっきり安全

簡単に4つほど挙げましたが、この他にも様々なメリットがあります。大きな組織体でしたらまだしも、中小企業のような専門部署が無いところだと担当の負担が大きくなります。弊所がそこに入って、企業の皆様と力を合わせてより良い会社環境を構築して行くことが可能です。もちろん専門部署のコンサルティングも可能です!弊所は産業廃棄物系専門家であり、環境に強い行政書士なので、ご安心下さい。

エコアクション21の導入をご検討されている会社様、一度お電話下さい!

行政書士報酬

コンサルティング料金
(現地調査立会いも含みます)

550,000~(税込)※会社の規模により変動

交通費等 別途請求

お気軽にお問合せください

お電話でのお問合せ・相談予約

042-507-9904

<受付時間>
09:00~18:00
※土曜・日曜・祝日は除く

フォームは24時間受付中です。お気軽にご連絡ください。

行政書士岩田雅紀事務所

住所

〒207-0003
東京都東大和市
狭山4丁目1521番地の3

アクセス

西武線武蔵大和駅徒歩10分
駐車場:有り(1台)

受付時間

09:00~18:00

定休日

土曜・日曜・祝日